【平成22年度】1級建築施工管理技士(実地)【過去問分析】

【平成22年度】1級建築施工管理技士(実地)【過去問分析】

 

f:id:rkaientai:20191012030421j:plain

 

問題1 品質管理と施工の合理化

平成22年度の論文テーマは品質を確保した上での施工の合理化です。その問1がコチラです。

 

あなたが実施した施工の合理化の事例2つをあげ、それぞれに関する①~④の事項について具体的に記述しなさい、という問題でした。

  1. 工種、部位等
  2. 実施した内容
  3. 合理化となる理由
  4. 品質が確保される理由


また、問2では施工の合理化に関して、工期短縮と省力化ついて問われました。

 

 

問題2 災害防止対策について

1. 墜落災害

 仮設工事の外部足場架設、解体作業で墜落災害対策に手摺り先行足場を使用する。

 

躯体工事でのスラブ開口部からの墜落・転落対策に足場板で開口塞ぎを実施する。

 

2. 飛来・落下災害

歩道への資材落下防止対策として、朝顔及び防護構台を設置する。

 

揚重作業中の資材の飛来災害防止対策として、吊荷下への立ち入り禁止措置を行う。

 

3. 崩壊・倒壊災害

掘削工事で軟弱な地山の表層部分の崩壊災害防止対策として、レールによる簡易山留を実施する。

 

外部枠組み足場における倒壊災害防止対策として、根がらみや合板敷板の設置に留意し、脚部の滑動や沈下防止措置をとる。

 

 

問題3 不適当を適当に

1. 平板載荷試験

平板載荷試験は、地盤の変形及び支持力特性を調べるための試験です。

直径30cmの円形の鋼板にジャッキにより垂直荷重を与え、載荷圧力、載荷時間、沈下量を測定します。

 

また、試験結果より求まる支持力特性は、載荷板直径の1.5~2.0倍程度の深さの地盤が対象となります。

 

 

 

2. 根切り

根切りにおいて、床付け面を乱さないため機械式掘削では、通常床付け面上30~50cmの土を残して、残りを手掘り掘削とするか、ショベルの刃を状のものに替えて掘削します。

 

床付け面を乱してしまった場合は、

礫や砂質土であれば転圧で締固めます。

粘性土の場合は良質土に置換するか、セメントや石灰による地盤改良を行います。

 

また、杭間地盤の掘り過ぎやかき乱しは、杭の水平抵抗力に悪影響を与えるので行ってはなりません。

 

 

 

 3. オールケーシング工法

場所打ちコンクリート杭地業のオールケーシング工法において、掘削はハンマーグラブを用いて行い、1次スライム処理は、内水多い場合には、沈殿バケットを用いて処理します。

 

コンクリート打込み直前までに沈殿物が多い場合には、2次スライム処理を行います。

 

 

 

4. 鉄筋継手のずらし方

隣接する鉄筋の継手のずらし方において、ガス圧接継手とする場合は、隣り合う鉄筋のガス圧接部の位置を400mm以上となるようにずらします。 

 

また、重ね継手とする場合は、隣り合う重ね継手の中心位置を、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、1.5倍以上ずらします。

 

 

 

5. ガス圧接の技量資格種別

ガス圧接の技量資格種別において、手動ガス圧接については1種から4種まであり、2種、3種、4種となるに従って、圧接作業可能な鉄筋系の範囲が大きくなります。

 

技量資格種別が1種の圧接作業可能範囲は、異形鉄筋の場合は呼び名D25以下です。

 

 

 

 

6. コンクリートの側圧

型枠に作用するコンクリートの側圧において、比較的柔らかいコンクリートをコンクリートポンプで急速に打ち上げる場合、打ち込み速さが速ければコンクリートヘッドが大きくなって最大側圧が大となります。

 

また、コンクリートが柔らかければ、コンクリートの内部摩擦角が小さくなり、液体圧に近くなり側圧はとなります。

 

同じ柔らかさの普通コンクリートと軽量コンクリートを同じ打ち込み速度で打設した場合の側圧は、軽量コンクリートの方が小さいです。

 


 

7. JISのコンクリート規格

日本工業規格(JIS)のレディーミクストコンクリートの規格では、指定がない場合のレディーミクストコンクリートの塩化物含有量は、荷卸し時点で塩化物イオン量として0.30kg/m3以下とされています。

 

また、レディーミクストコンクリートに使用するの塩化物量については、プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合を除き、NaCl換算で0.04%以下と規定されています。

 

 

 

8. 鉄骨の主な溶接法

鉄骨工事現場で用いられる主な溶接法には、被覆アーク溶接、ガスシールドアーク溶接、セルフシールドアーク溶接があります。

 

それらを比較した場合、被覆アーク溶接は全姿勢溶接が可能です。

 

ガスシールドアーク溶接は作業能率が最も良く、セルフシールドアーク溶接と比較して風に対して強いです。

 

 

 

問題4 施工上の留意事項

1. 屋上アスファルト防水層

留意事項1

コンクリート下地面は十分に乾燥していることが必要。

留意事項2

アスファルト防水下地の形状としては出隅部、入隅部の面取りが重要。

 

屋上アスファルト防水層というのは、アスファルトの様なドロドロの液体を敷き詰めて防水層を形成する作業です。道路に使用するアスファルトとは流動性が異なります。

 

防水施工直前の下地は乾燥状態であることが条件です。また、下地となるコンクリート面はこてむらが無く、レイタンスや突起物、塵埃、汚れ、さびなどがないよう綺麗な状態にしておきます。

 

下地に角があっては施工できないため、出隅と入隅は三角形の面取りにしておきます。

 

ちなみに、アスファルト防水層とアスファルトルーフィングは全然別物です。ぼくはずっと同じ作業内容だと思っていましたので注意書きです。本気所は建築素人向けの記事なので、僕みたいな人もいるかもと思ってのことです。いないかもですけど・・・

 

 

2. カーペット敷きのグリッパー工法

留意事項1

接合及び敷仕舞いは突き付けとし、隙間なく敷き込み下地に固定する。

留意事項2

 グリッパーは下地の種類に応じて釘、コンクリート釘、接着剤を用いて下地に固定する。

 

グリッパー工法とは、部屋の壁際や、柱の周りなどにピンのでているクリッパーエッジを付け、これにカーペットを引っかけて固定する工法です。カーペットのしたには下敷き材と呼ばれる敷き込み下地を設けます。床とカーペットの間にワンクッションいれて、ふかふかのじゅうたんを演出する、みたいなイメージです。

 

カーペットなので接合部や敷仕舞いは突き付けるように力を加え、隙間なく敷き込み下地に固定しましょう。

 

 

3. タイルの改良圧着張り

留意事項1

1回の塗付面積は2m2位内とし、張付けモルタルを下地面側に4~6mmでむらなく塗る。

留意事項2

張付けモルタルは練り混ぜから施工完了まで60分以内で使用する。

 

改良圧着張り工法とは予め施工したモルタル下地面に張付けモルタルを塗り、そのモルタルが軟らかいうちにタイル裏面にも同じモルタルを塗って張り付ける工法です。

特殊な問題ではないので、タイル張りの基本的な回答を用意しておけば良いかと思います。

 

 

4. せっこうボード下地にロックウール化粧吸音板

留意事項1

下地せっこうボードの目地とロックウール化粧吸音板の目地は50mm以上ずらす。

留意事項2

接着剤は15点以上の点付けとし、ステープルの打ち込み後は浮きが無いか確認する。

 

ロックウール化粧吸音板とは、その名の通りロックウールを主原料に、結合材、混合材を加えて板状に加工し、それに化粧(表面塗装)したものです。

 

ボードなので仕上がりは下地の出来に左右されます。

 

留意点は、上記回答のとおりです。

 

 

 問題5 事務所ビル施工の工程表

1. Aは切梁解体(切梁払し) Bは屋上防水工事

Aに該当する作業は切梁解体です。仮設工事の乗入構台と同じで、切梁架けと同じライン上にくる作業はその完了を意味するため、切梁の解体となります。

 

Bに該当する作業は屋上防水工事です。

防水工事に関しては、通年だともう少し細かく分けた工程が書かれていますが、この年の様に大きく区分された書き方もあるようです。

この場合は総称して屋上防水工事という回答で良いみたいです。

 

2. 最も不適当なのは床仕上げ張り

床仕上げ張り工事は内装の数番工程です。

内装工事は壁→天井→床の順に進められます。上から順に天井→壁→床ではないので気を付けていただきたいし、実際の現場ではほぼ同時進行なので一概にはこの順序であるとは云えません。試験用に覚えておくだけにしましょう。

 

内部塗装工事が11月上旬まで行われているため、終了日は11月中旬が適当です。

 

3. 外部建具取け作業

外部建具取付作業は、内部と外部作業の仕上げとなる基準です。躯体工事が終了し、外部タイル工事と内装の下地に着手する前に開始し、この工事が完了する前に終える必要があります。

 

なので回答は7月上旬から8月下旬となります。

 

問題6 建設業法と労働安全衛生法

6-1&6-2&6-3

この年は建設業法から2問、労働安全衛生法から1問出題されました。ここも単純に暗記しておくと良いでしょう。

 

なお、回答部分だけの暗記ではなく、全文の要点をおさえた暗記をすべきです。同じ建設業法でも違う箇所が虫食いになって出題された年もあるからです。

 

建設業法第24条の6(下請負人に対する特定建設業者の指導等)

発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は、当該建設工事の下請負人が、その下請負に係る建設工事の施工に関し、この法律の規定又は建設工事の施工もしくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものに違反しないよう、当該下請負人の指導に努めるものとする。

 

前項の特定建設業者は、その請け負った建設工事の下請負人である建設業を営む者が同項に規定する規定に違反していると認めたときは、当該建設業を営む者に対し、当該違反している事実を指摘して、その是正を求めるように努めるものとする。

 

要するに、特定建設業者は下請負人に対して「その現場に従事する労働者」を低賃金で雇ったり、長時間労働させたりなどの法令・政令を違反して使用しないように指導しなくてはなりませんよ。ということです。

 

また、その違反が認められたときは、その経営者に対してちゃんと指摘し、その是正を求めるように努力しなさい。それが元請の仕事ですよ。ということです。

 

 

建設業法第24条の7(施工体制台帳及び施工体系図の作成等)

特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場毎に備えおかなければならない。

 

要するに、元請業者としてひとつの工事現場を請け負ったときに、下請契約を結んだ総額が 4000万円(ただし、建築一式工事の場合は6000万円)以上になるときは施工体制台帳というものを作成し、現場に備えておきなさいよ。ということです。

 

 

労働安全衛生法第59条(安全衛生教育)第3項

事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、当該業務に関する安全又は衛星のための特別の教育を行わなければならない。

 

これは短いのでわかりやすいですね。

要するに、危険で有害な業務をさせるのであれば、安全又は衛星のための特別な教育をしてあげなさいよ。ということです。

 

 

以上が平成22年度の問題です。

その他の年度はこちらから。

 

www.ryoma.xyz