【徹底公開】資金繰りの原則と日本政策金融公庫で融資を受けたときの話

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資金繰りがショートし、当月もしくは翌月の支払いに悪戦苦闘するこの辛さ。これは経験した事ある人にしかわかりませんが、言葉で比喩するのであれば軽い地獄です。経営コンサルタントに相談しても根本的な解決には繋がらないのが実状であると聞きます。考えてみればその通りで、資金繰りに困っているからコンサルを依頼してきた業者に、コンサル料数十万円を要求するわけですから。商売ですから悪い事ではありませんし、誰もボランティアで会社を助けてはくれません。とまぁ、当たり前のことなんですが、じゃあ行き詰まった会社の社長の気持ちは誰が汲んでくれるの?となるとほとんど誰もいないわけです。強いていうなら同じ境遇の人だけです。

 

資金繰りに行き詰まる1番の原因は借金、つまり固定費にあります。固定費は毎月決まった金額が落とされていきます。短期、長期の借入金や、資材やパソコンのソフトなどをローン払いする場合、その他コピー機のリース料などなど、いろいろ思い浮かぶかと思います。それらは全て毒です。少量と付き合うのであれば体に良い効果をもたらすかもしれませんが、過剰摂取すれば間違いなく蝕まれます。それもじわじわと。この固定費はひとつひとつでみると大した金額ではないので積み重なりやすいので要注意です。

 

そんな状態から脱却するには抜本的な資金繰り改革が必要になります。その手段は大きく2つ

不要な資産の売却益による繰上げ返済

固定費の整理整頓

です!僕の経験をもとに、当時のことをできる限り思い出してひとつ事例を残しておきます。参考になれば幸いです。

 

日本政策金融公庫で600万だけ借りた事があります。当時、先代から受け継いだ会社の資金繰りに困っていた僕は運転資金の確保のために悪戦苦闘の日々でした。今となっては良い経験だったと思えますし、あの当時があったからこそ資金繰りについてある程度の知識を得る事ができたと思っています。

 

当時の状況を具体的に説明します。まず、地方銀行から1400万円、そして信用金庫から400万円の長期借入金がありました。総額1800万円程度の決して大きくはない借金だったのですが、資金繰りにショートすると一変して、自転車操業の借金地獄になりました。

 

地獄と表現する具体的な1番の原因は、借りていた時の返済方法にありました。総額1800万円の借金ですが、それを5口で借りていたのです。
地方銀行1 1200万円
地方銀行2 200万円
信用金庫1 200万円
信用金庫2 120万円
信用金庫3 80万円
合計 1800万円

といった具合で、毎月5本の借金を返していました。するとどうなるかというと、毎月の返済元本が50万円近くになるのです。

 

1800万円の長期借入金で、毎月50万円の返済ペースというのは早すぎなのです。元本以外にもちろん利息も払わなくてはなりませんし、月によっては2ヶ月分を払わなくてはならない場合もありました。返済スケジュールの都合で、年間12ヶ月のうち、払わなくて良い月が4ヶ月あり、そのぶんは翌月の頭に繰り越されていたのです。つまり、繰り越された月は、前月分を月初めに50万円返済し、月末に当月分の50万円を返済。合わせて100万円の返済月もありました。

 

当然自分の給料なんて貰っている場合ではなく、売掛け金の回収に走り回って少しでも多くの現金預金をかき集めていました。払わない月にその分貯めておけば、と思うでしょうが、その時はその時で買掛金の支払いなど、滞った支払いに回すため休む間などありませんでした。こうなるとほんとうに地獄です。毎日涙目でした。とにかく、長期借入金はあくまで長期的に返済すべきで、月々の返済額は少しでも少なくしておくべきです。

 

昔からの借金がこのような形で残っており、過去の借入・返済履歴や、売上高、利益諸々を必死こいて洗いました。

 

その結果わかったことは、3本目の借入をした時期から返済ペースに追われ、利益も出ず、といった資金繰り悪化が始まっていたことに気づきました。また、資金繰りの悪化に伴い、機械や車両の維持費、修繕費をケチるようになりました。細かいメンテナンスを怠ると、大きな破損もしくは故障となり、余計に大金を払わなくては直らないという悪循環です。

 

自分の考察から、出した結論は以下の通りです。
・ 借入金の総額は変わらなくても良い。
・ その代わり借り口の本数を減らすこと。
・ 借金の一本化または、減本化。
・ 売却費は固定費を減らすために使うこと。
・ 目先の支払い買掛金などの運転資金の補填には使わないこと。

借金過多の資金繰りの鉄則だと思っています。いろいろな意見があるかもですが、今のところはコレが僕の資金繰りの原則になっています。

 

 

このような結論をもってから、動いたのが日本政策金融公庫で融資を受けることです。もちろん既存の金融機関で借入金の一本化や、リスケ返済スケジュールを見直すことを相談しましたが、融資を断られました。僕はなんとかして地方銀行1以外の4本を繰上げ返済し、5本→2本へとまとめることで、月々の返済額を50万円→20万円へと下げたかったのです。

地方銀行1 1200万円 1200万円
地方銀行2 200万円 繰上げ返済
信用金庫1 200万円 繰上げ返済
信用金庫2 120万円 繰上げ返済
信用金庫3 80万円 繰上げ返済
日本政策金融公庫 600万円

合計 1800万円

付き合いのあった地元全ての銀行及び信用金庫に断られ、新しい信用金庫にも足を運びましたが断られ、残った選択肢は日本政策金融公庫でした。

 

日本政策金融公庫というと、いかにも政府直轄の金融機関といった印象で、最初は寄りつき難かった覚えがあります。ネットで情報を集めようにも具体的な経験談はなく、とにかく普通の金融機関へ行く時と同じ準備をしてから電話で予約。いざ面談へと臨んだのです。

 

入ってみると普通の銀行の内装と似たようなかんじで、融資相談用のパーテーションがいくつかありました。初老の穏やかな男性が相手をしてくださり、少しホッとした事も記憶に新しいです。当時23歳だった僕は会社の現状を端的に説明し、そのうえで借入金の返済計画書を見せ、これがこんな具合なもんだから資金繰りにこう影響してきて辛いのです。と言って資金繰り表を見せました。

 

フムフムといった感じで口を挟まずに聞いてくれていました。決算書の分析には自信があったので、あとは決算書を見せて自分はこう分析しているから資金繰りのを改善し、決算書をこのように作り変え、会社を改善したいから600万円だけでいいのでご相談願えませんか?と語りました。今から5年前の事ですが案外覚えているものです。

 

結果、希望満額の600万円を融資してくれました。あの時の喜びは忘れませんね!悪い状況の中でのささいな喜びだったかもしれませんが。

 

融資を受けたことを思い返して思った事が以下2つ。

・ 銀行より融資が受けやすかった
・ 5年経った今は情報が多いので難易度も低い

銀行より融資が受けやすかったという理由は2つあります。1つはもっとお金を貸してくれそうだったからです。希望した満額の600万円というのは、正直厳しいと思っていました。というのも、銀行で断られた時に、仮に貸せるとしても今の御社の状況では良くて上限200万円です。と言われていたからです。

 

金融機関側の視点でいうと、やはり貸すための指標があり、その会社の現状ではいくらまでといったその時その時の上限額が決められるのです。それを日本政策金融公庫は軽々と超えてくれました。どころか、融資が決定した際の電話で600万円でよろしかったですか?それ以上はよろしいですね?と念押しの確認をされました。

 

手続きに不備のない様、確認をされたのだとは思いますが、今思えばもっと貸してくれたのかなーと思ったりもします。借りれるからといって無駄に借りる必要はないので、これで良かったんだとは思っていますけどね。


もう1つの理由として、実は資金繰り表がずさんだった事もあります。当時の会社の経理がむちゃくちゃでして、実は毎月の経理を締めても、金額が合わないのが当たり前だったのです。

 

だから当然そんな状態で資金繰り表なんて作ってみても間違いだらけです。資金繰り表に間違いがあるなんて通常考えられませんし、そもそも資金繰り表の意味がないです。そこらへんのチェックが甘かったから融資に通ったのかなと思いました。今はもう厳しいかもしれませんので、事前に抜かりなき様準備しておくと良いかと思います。

 

現在は日本政策金融公庫に関する情報が急増しています。5年前にはこんなに無かったのにってくらいです。なかでも有料の情報は流石といった内容の詰め込み具合で、当時の僕に見せてあげたいくらいです。

 

少し前に友達の社長と折半して買いましたが、結構参考になります。ネットに溢れた情報でも融資を受けることができると思いますが、その成約率をグッとあげてくれるのは間違いなさそうです。融資の前の投資だと思って手にとってみるのも良いでしょう。

 

お金をかけたくない人はとにかくネットで調べ尽くしましょう。一般的な融資を受ける際の準備事項を洗い出し、資料を備えてプレゼンできる様にすれば大丈夫です。そして日本政策金融公庫のホームページをよく見て、自分が受けたい融資を明確にし、こーゆー現状と理由からこの融資を受けて、そしてこう改善していきたい!といった計画を資料とともに熱く語れるようにしておくと良いですよ!

 

皆様の経営にご多幸あることを。